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よくある “Cookie” ってなに?



ここ数年、様々なWebサイトで「当サイトでは、サイト利便性向上のため、Cookieを使用しています。サイトのCookieの使用に関しては『プライバシーポリシー』をお読みください。」といった文言のポップアップが表示され、「同意する」「拒否する」または「OK」「承諾」等のボタンが出てくることがあるかと思います。

今回はCookieの詳細と、このボタンへが設置されるようになった背景について、お話ししていきます。






|そもそも “Cookie” とは?


Cookie(クッキー)」とは、Webサイトが訪問者のパソコンやスマートフォンにアクセス日時、回数、行動履歴を一時的に書き込んで保存させる仕組みのことを指します。


ECサイトでお買い物をしていて一時的に他のWebサイトにアクセスし、再度ECサイトに戻ると商品がカゴに残っていることがあるかと思います。また再訪した際に、ログイン状態が保たれていたりログインIDやパスワードの入力が省略されるといった、便利な機能としてCookieが活用されています。


その他にもCookieを使って訪問者の行動を計測しWebサイトの分析をしたり、興味・関心にあった広告(リターゲティング広告)が配信できるようになります。





“Cookie”という名前の由来


 “Cookie”の名前の由来は諸説あります。


  1. 毎回違うメッセージを表示することから、おみくじ入りクッキーの「fortune cookie(フォーチュンクッキー)」が語源といった説

  2. テレビ番組「セサミストリート」のクッキーモンスターがいつもクッキーを食べているように、ウェブサーバーに食べられるという意味で付けられたという説

  3. 単純に「ウェブサーバーに食べられる」の意味で名付けられた説

  4. 保存食としてクッキーが食べられることから、長期間データを保持する特性にちなんだ説


またHTTP cookie・マジッククッキーとも呼ばれます。





Cookieの種類


Cookieには次のような種類があります。



・ファーストパーティクッキー(1st Party Cookie)

閲覧しているWebサイトでしか利用できないクッキーのこと。

〔今接している相手(Webサイト)がCookieを発行・管理しています〕


【閲覧・利用者のメリット】

・閲覧しているWebサイトの利用履歴が保存される

・ログインID

・パスワードの保存が可能・買い物カゴに入れた商品が残った状態になる 等


【Webサイトのメリット】

・利用者の利便性を高められる

・訪問した閲覧

・利用者が新規か過去に訪れたことがある人なのか確認

・管理ができる

・再訪の場合、前回と今回でどのような行動をとったのかなどの確認

・管理ができる 等



・サードパーティクッキー(3rd Party Cookie)

閲覧したWebサイト以外から発行され、Webサイトを横断して利用できるクッキーのこと。

〔外部の第三者がCookieを発行・管理しています〕


【閲覧・利用者のメリット】

・趣味嗜好にあった広告が表示されやすくなる 等


【Webサイトのメリット】

・他のWebサイトに広告表示ができる

・複数のWebサイトを通じて、同じ閲覧・利用者に広告を何回も表示させ効率の良いマーケティングが行える

・こちらの利用者は過去に⚪︎⚪︎オンラインショップで▲▲という商品を購入しているので、関連した商品を広告配信をする といったコントロールが可能になる 等



Cookieを活用することでWebサイトがより使いやすく便利なものへと成長し、Webマーケティングの面ではアプローチしたい閲覧・利用者へ広告を配信したり、表示されやすくするといった最適化されたマーケティングを実施することができています。





|便利なCookieはなぜ同意を求められるの?


Cookieがどういったものかを知ると知らない間に日常的に使っている機能であったり、便利なものなんだと思う方も多いのではないでしょうか。

ただこの機能がヨーロッパを中心に個人情報保護の観点から問題視され、2020年には日本でも個人情報保護法が改正されました。


問題視されているCookieは、先ほどご説明した「サードパーティCookie」のことです。




サードパーティCookieの問題について


Webサイトの運営者やWeb広告主にとってサードパーティCookieは様々なWebサイトを跨いで広告配信ができ、効果測定もできる便利な仕組みです。その便利なサードパーティCookieよって様々なWebプロモーションが実施できています。


ただ閲覧・利用者の目線だと、

・知らない間に自分の趣味嗜好に合った広告配信がされている

・監視されているみたいだ

・プライバシーの侵害ではないのか

 といった不安を感じる方もいます。


そういった問題を踏まえ、主にサードパーティCookieやこれらを活用して得られるCookieデータを対象にした規制が開始されました。




Cookie規制の歴史・状況


【2017年〜2019年】

  • Apple社が、Safariブラウザにトラッキング防止機能を実装(この間に何度かバージョンアップを実施)

※ トラッキングとは「閲覧・利用者のWebサイトの閲覧情報を収集して分析すること」を指します。トラッキングCookieというサードパーティCookieを使用してトラッキングが行われます。


【2018年】

  • EU(欧州連合)のGDPR(一般データ保護規制)の施行。閲覧・利用者がWebサイトを利用する前にCookieを受け入れる「事前同意取得(オプトイン)」を義務化


【2020年】

  • アメリカでCCPA(カリフォルニア州消費者プライバシー)を施行。閲覧・利用者がCookieデータを第三者に販売されるのを止めたい時に利用停止(オプトアウト)できる仕組みを義務化。Cookieデータを第三者に販売する場合には、利用停止(オプトアウト)を選べるバナー等の設置を義務化。

※ いずれもCookieが「個人データ」に該当する場合です。

  • Apple社がサードパーティCookieを完全にブロック


【2022年】

  • Mozilla社がFirefoxブラウザで「包括的Cookie保護(Total Cookie Protection)」をデフォルトで有効にすることを発表

  • 1月、フランス政府のデータ保護当局はGoogle社とFacebook社(現Meta社)がWebサイトの閲覧履歴を保存するCookie機能について、閲覧者に利用を拒否されにくいように手続きを煩雑にしているとして制裁金を科すと決めたと発表。その額はGoogle社 1億5000万ユーロ、Facebook社(現Meta社) 6000万ユーロ、日本円にして合わせて約270億円にものぼった

  • 4月、日本では改正個人情報保護法が施行。この法改正では、Cookie等の識別子は「個人関連情報(個人に関連する情報であって個人情報には該当しない)」と定義され、Cookieなどの個人関連情報を第三者に提供し、個人情報の紐付けを行う場合には本人の同意が義務付けられた


【2023年】

  • 日本では6月、電気通信事業法の改正法も施行。「メッセージ媒介サービス」「SNS」「検索サービス」「ニュースサイト」「まとめサイト等各種情報提供サイト」が対象。(自社商品販売のECサイトやWebサイト、個人ブログ等は該当しません)対象の事業サービスは外部に情報を送信する場合、「所定の事項に関連する情報を事前にユーザーに通知・公表する」「事前にユーザーの同意を取得する(オプトイン)」「後から拒否できる仕組み(オプトアウト)を導入する」のいずれかを対応することが義務付けられた


【2024年】

  • Google社がChromeブラウザでサードパーティCookieの廃止を予定

※ 過去3回、実施を延期しています。




|Cookie規制の影響とは


閲覧・利用者側の影響だとわかりやすいのは「事前同意取得(オプトイン)」が表示されるようになったことが大きな影響ではないでしょうか。

「事前同意取得(オプトイン)」とは、冒頭でお話しした「当サイトでは、サイト利便性向上のため、Cookieを使用しています。サイトのCookieの使用に関しては『プライバシーポリシー』をお読みください。」といった文言のポップアップが表示され、「同意する」「拒否する」または「OK」「承諾」のボタンが表示される、といったものです。


Webマーケティングを実施する側としてはリターゲティング広告の利用が難しくなったこと、計測データに制限が発生するといったことが大きな影響です。



リターゲティング広告とは?その影響について


リターゲティング広告とは「⚪︎社の公式オンラインショップで商品を閲覧。その後、ニュースサイト等を閲覧している際に⚪︎社の広告が表示される。(さらに閲覧していた商品が表示される)」といった広告のことです。


この広告は自社商品やサービスに興味・関心を持っている閲覧・利用者にアプローチできるため、Webマーケティングの手法の中でも広告効率が良いものだとされてきました。


ですがCookieの規制により興味・関心のある閲覧・利用者に最適なアプローチができなくなります。




計測データの影響とは


サードパーティCookieでは「▲社のニュースサイトで表示された広告を閲覧。広告はクリックされなかったものの、検索などのルートから利用者が購入した場合」の計測ができます。


ですが、サードパーティCookieが規制されると、この計測をする前にCookieの無効化もしくは一定期間での削除をされてしまうため、正確な計測ができなくなります。




|Cookieに関する影響への対策


閲覧・利用者側の対策としてはまだまだCookie規制の実施は完全には浸透しておりませんので、ご自身の情報を守るためにも使用するツールやブラウザ、Webサイトに注意していくことが大切です。


Webマーケティングを実施する立場では、サードパーティCookieを使用しないプロモーション方法を確率していくことが重要です。ただ、Cookie規制の裏をかいたようなツールや無理やりサードパーティCookieを使用するツールも存在しています。今後はそのようなツールを導入しているとあらゆる面で影響が出ることが想定されます。

さらにCookie規制が強化される可能性は充分にありますので、早い段階でサードパーティCookieには依存しない、プライバシーポリシーを遵守したアプローチ手法を確立することで、長期的にプロモーションが実施できるようになります。




今後のプロモーション手法


今までの広告・Webマーケティングでは万全の状態でのプロモーションができなくなります。そのため、今まで以上に一人一人のお客様に寄り添ったプロモーションや、ご自身のWebサイトの強化、情報の充実、使い勝手の改善、SNSの強化、リアルでのプロモーションといったことが重要になります。




Webマーケティング、Webサイト、SNS、販促物など商品やサービスのプロモーションに関することでお困りの方は、macasell にお気軽にご相談ください。





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