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秋が始まるこれからの季節にぴったりな緑色



今日から9月!まだまだ暑い日々が続きますが、いよいよ秋に突入しますね。

秋といえば、紅葉の赤や黄色といった色をイメージする方も多いかと思いますが、実は秋にも合う緑色があります。今年の春に投稿した「5月は新緑の季節 “新緑”ってどんな色?」という記事では爽やかな緑色をご紹介しました。今回は、この時とはまた違った秋らしい緑色をご紹介します。




木賊色(とくさいろ)


木賊とは常緑性のシダ植物。つくしの仲間で日本では北海道から本州中部の山間部に自生。

木賊色は、地下茎から一直線に固い茎を伸ばす木賊をイメージした、力強くも落ち着きを秘めた青みの深緑色のこと。


別名:陰萌黄色(かげもえぎいろ)


鎌倉時代より前からある伝統色名で『宇治拾遺物語』『義経記』などにもその名が登場。落ち着いた渋い緑色は武士や年配者の衣装として好まれ、江戸時代中期には流行色に。



青白橡色(あおしろつるばみいろ)


青白橡色とは、灰みのあるくすんだ黄緑色のこと。

室内のほのかな明かりの下では薄い茶色に見え、太陽の下では緑が浮き立つような不思議な色合いが特徴。橡(つるばみ)はブナ科クヌギの古名。


別名:麹塵(きくじん)、麹黴(こうじかび)、山鳩色(やまばといろ)


天皇が平常着用された袍の色で、臨時祭、舞楽、庭座、弓馬初などのときに着用されていたことから、禁色とされる時代があった。



青朽葉色(あおくちばいろ)


緑みのにぶい朽葉色で渋みがかった黄緑色のこと。

「朽葉色(くちばいろ)」は秋に樹々が紅葉し朽ちていくさまを表した色名。他に「黄朽葉」「赤朽葉」「濃朽葉」「薄朽葉」がある。

平安時代には幼子の衣装に用いられていた。



左伊多津万色(さいたづまいろ)


よく育った虎杖(いたどり)の葉のような黄味を含んだ濃い緑色のこと。

左伊多津万は山間に自生するタデ科の多年草である虎杖の古名。

虎杖は『万葉集』にも登場し、古くから日本人に身近な植物。



山藍摺色(やまあいずりいろ)


山藍摺色とは、染料植物の山藍で摺り染めた布の色で、灰みがかった青緑色のこと。


山藍による摺染めは『万葉集』にも一文がみられる古い染色技法。 しかし色落ちが早い為、蓼藍を使った藍染が平安期以降に普及したこともあり徐々に廃れたが、現在でも宮中で行われる神事用の衣服の染色として伝わっている。新嘗祭に用いられる「小忌衣」の文様は山藍で染められている。


※新嘗祭(にいなめさい)とは、11月23日に行われる宮中行事のひとつ。11月の祝日である勤労感謝の日のルーツ。



柚葉色(ゆずはいろ・ゆばいろ)


柚葉色(ゆずはいろ)とは濃く暗い緑色のこと。 文字通り柚子の葉に由来する色。


柚子はミカン属の常緑小高木で、柑橘類の一種。独特の清々しい香りと、ほどよい酸味が特徴。奈良時代には既に栽培されており、その頃から薬用や薬味に使用されていた。



老竹色(おいたけいろ)


老竹色は、年を経た意味の灰みをおびた老竹のような、ややくすんで灰色がかった緑色のこと。

伝統式名では「老」は「若」の鮮やかな調子に比べ、くすんだ鈍い色に用いられる。



老緑色(おいみどり)


老緑は老松の葉のような灰みを帯びた深い緑色のこと。 常緑針葉高木の松が年輪を重ねて年を経たものを「老松」と呼ぶが、その老松の深く渋い葉の色を象徴した色名。明るい若葉の色である『若緑』の対語。



日本には四季になぞらえた様々な色があります。また「木」というテーマを掲げてみても、葉の色である緑色の他にも茶色、赤、黄色、灰色、さらにそこから派生した様々な色が存在します。

これから秋に向けて移ろいでいく景色の中で沢山の色を見つけていくことは、季節を感じるだけでなくライフワークにも繋がることも。


今回ご紹介した秋にぴったりな緑色はほんの一部です。季節感のある販促物やWebサイトが欲しい等、お困りの際には macasell にお気軽にご相談ください。






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